こんにちは〜やまびとです。
今日はトレッキング・ポールのお話をしようと思います。
トレッキング・ポールを探してかれこれ2年強。先日、ようやくコレ、という一品に出会えて、山にテスト登山してきました。
もともと、私はトレッキング・ポールは使わない主義。山はなるべく軽装で登って走って下りるスタイルで、グラム単位で重量を数えるミニマリストとしては、数百グラムも無駄に背負う意味がわからなかった、というのもあります。
しかし、雪山に行きたい。
そして、年齢とともに、テントを担いで下山する際などに膝への衝撃を感じるようになり、やはりテント山行の場合にはトレッキング・ポールは必要かも、と思い始めたのでした。
それから登山ショップでいろいろと見て回ったのですが、長い間しっくりとくる選択肢がありませんでした。
条件としては、
- とにかく軽量
- 雪山にも使える(雪用バスケットが装着可能)
- 左右対称(2本セット)
- ザックに取り付けられる
- セッティングが簡単
- 長さ調整が柔軟にできる
もちろん、持ちやすさも条件の一つには入ると思うのですが、なにせ初めてのポールなので、判断が難しいところです。結果として、購入したグリップウェルのカーボンスーパーライト(CARBON SUPER LITE) が、持ち手がコルクで、形状も使用していてなるほど!と手を打つ使いごごち。一番気に入った点が、持ちやすさや使いごごちになりました。
条件を説明しますと、1番の超軽量、はミニマリストとしてはとにかく欠かせないポイント。というのもあるのですが、実際お店で握ってみて、2本で500グラムもあるようなポールは、手にズシッときます。軽量さを感じる分け目は、2本で400グラムを切るか切らないか、らしく、それ以上は軽くてもあまり感じることはないそうです。
2番目の雪山にも使える、オールシーズンというのは絶対条件。このために購入するようなものですから。雪山バスケットの装着や、重量に耐える構造であることが重要です。

雪用バスケットを装着したところ
3番の左右対称、はなんとなく私にとってはそうかな、と感じた点。1本で十分、という登山家さんもいらっしゃるようですが、実際に使用を想像してみるとあまりイメージができないのと、雪山ではやはり2本いるだろうな、と。
4番目、ザックに取り付けられる。お気に入りのGranite Gear(グラナイト・ギア)のLEOPARD V.C.46ザックの外にあるループに取り付けるのが夢。折りたたみ式のポールでは取り付けられないので、テレスコープ式のがいいな、となりました。
5番目と6番目の、セッティングの簡単さと長さ調整の柔軟さですが、これもやはり折りたたみ式ではなくてテレスコープ式に1票が入った点です。
お店で折りたたみ式を実際にセッティングや収納を試してみたりしたのですが、やはり結構力がいりました。慣れないだけかもしれませんが、シャフト式で伸ばして取り出すだけのテレスコープ方式が断然に手軽です。
また、折りたたみ式だと、長さ調整ができなかったり、できても調整範囲が限られてきます。登りと下りではかなり長さが違ってきますし、傾斜によっても快適な長さというのは変わってくると思います。実際に使用してみても、やはりセンチ単位で20センチ以上の調整枠があるのは重要だな、と思いました。

58〜125センチで調整可能
最後に、価格、というパラメータもあると思うのですが、これは妥協しないことにしました。登山用品の購入は、あまりアップグレードを考えないで、やや大げさに言えば、一生もの、とも思える程度ものを購入すべきと思います。値段の差はせいぜい1万円程度ですし、また数年後に買い換えると、より高くつきます。
が、一生もの、と考えると、やはり相当悩むことになります。
私はそれで2年が経過してしまったのですが、そんなある日、お店で、超軽量オールラウンダーで紹介されていたグリップウェルに出会いました。むろんオールシーズン対応で、カーボンで丈夫、固定もレバー式ではなく、回して止めるだけの手軽さ、そして2本で384グラム。58センチから125センチまでの調整幅があります。
ストラップの長さ調整も、端をひっぱるだけで簡単で、長くすればアンダーグリップの部分を握ることも可能。グリップの感覚もしなやかで、ほとんど重さも感じません。

ループの下から手を通し上から握って、ひもの先端を引っ張って長さ調整します。上のコルク部は親指をそえたり、手の平で押して杖のように使ったり、結構重要な部位。
コレだ!と、3分で即決して購入してしまいました。
重さでいえば、2本で300グラムのポールHelinox FL120なんかもあるので、重量的には最軽量ではありませんが、使ってみると、やはりグリップや丈夫さ、振動など、より重要な点があることに気がつきます。
実際に登ってみると
テスト登山では登りも下りも使用しましたが、やはり長さ調整のしやすさは重要でした。そして、なにより、コルク先端の大切さ。ここは登りや下りによって、親指をかけたり、手の平で押したり、とてもよく使う部位であることを発見。
雪山に限らず、ポールの使用は、登りでは疲れを分散することができ、下りではバランスを取るのにとても有効だと思います。一番効果を感じたのは、姿勢がよくなった、ということでしょうか。いつも前のめりで登っていたりしましたが、ポールの使用によって姿勢が正されます。平らな登山道では、右、左、と普通に歩く感覚で、スイスイと前に出てくれるので、リズムよく歩けます。
ただし、コースタイムを見ると速くはなりません。むしろやや遅くなっている感じ。サクサクと前進できるようでいて、疲労分散はされますが、やはり重量が増えていることは否めません。

シートが風で飛ばないようにポールが便利
というわけで、グリップの良さ、軽量さ、調節・収納の簡便さ、使用シーンと使用方法など、いろいろな考慮ポイントがあることを学んだポール使用テストになりましたが、グリップウェルのポールにはすごく満足しています。
テント山行でなくても、これからお供に持っていこうかな、と思うのようになりました。
以上、ポールのお話でした。ご参考になれば幸いです!
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