こんにちは。
2016年の春、世界遺産の遺跡マチュピチュへとつながる道、インカトレイルをふんできました。
ペルー南部の古都クスコ近郊から、3泊4日のテント山行。
6,000メートル級の山々(その景観たるや!)に包まれながら、インカの遺跡から遺跡へとめぐり、途中、標高4,200メートル地点も通過してマチュピチュを初めて目にした時は、感動もひとしお!です。
そんな体験談も追ってお話ししたいと思いますが、今回はひとまず準備編、「インカ道トレッキングの申し込みのしかた」をお届けします。
このインカトレイル、欧米では人生で必ず一度はやってみたいことベスト10には絶対入る有名なトレッキングですが、どうやら日本語では案内が少ないようです。
そのせいか、日本人の参加はあまりないそう。
これを聞いたときは、日本人山好きなのに不思議だなあと思いました。
マチュピチュは日本でも有名ですよね。
インカトレイルはあまり知られていないというのは、海外観光旅行好き層と山好き層がかけはなれているということでしょうか。
ともあれ、トレッキングが好きな人であれば人生に一度は体験してもらいたい!という思いから、申し込み方法など特殊な点もありますので、ステップバイステップでご紹介したいと思います。
クスコからのツアー参加は必須
旅行会社のツアーパッケージなんかはあまり好きではない私ですが、現地ツアーにはよく参加します。
観光からアトラクションまで多種多様で自分の趣味や予算にあったものを選べるし、参加者にはだいたい気が合う人がいて気軽に友達ができたり、ガイドの話から現地の文化や雰囲気をより堪能できたりします。
特に、マチュピチュ近辺ではクスコ旧市街地から一歩でると、ツアー参加以外の観光の道はほぼありません。
街のはずれなんかを歩くのは問題外だし、車を運転していても「パンクしているよ」とよってきて、貴重品どころか車ごと盗まれることもあるとか。
しかし、クスコ中心街ではそんなに心配することはありません。
クスコは観光都市としてかなり発達していて、ツアー価格はかなり安く、質もとても高くなっています。観光政策で厳しく取り締まられているので、ぼったくられるようなこともありません。
例えばセークレッドバレーを丸1日かけてまわるデイツアーでも20ドル、ガイドは物知りで英語が流暢です。
インカトレイルは、日本の山のように勝手に個人で入り込むことはできません。1日に入域できる人数に制限がかけられており、事前に許可証(Inca Trail Permit) を得ておく必要があります。
また、その申請は現地旅行会社にお願いしなくてはなりませんし、入域もライセンスのある現地ガイドが一緒である必要があり、そのため現地のツアーへの参加が必須になります。
申し込みは半年以上まえを目安に
ということは、たとえ日本の旅行会社にインカ道ツアーを申し込んでも、その旅行会社はペルーの現地旅行会社に参加の申し込みをしなくてはなりません。
このように日本の旅行会社を経由する場合は、参加者がその手数料を払わなくてはなりませんし、日程確保にも時間がかかります。
しかも、どのツアーに申し込んだのかは旅行会社まかせ。
実はこれが大きなリスクになりえます。
というのも、現地ツアーの価格や質は、ぴんからきりまで。ポーターには賃金をほとんど払わず、食事もまずくて利益を会社が独り占めするようなツアーに参加するというのはどうでしょう。
安かれ悪かれではせっかくの一大イベントが台無しになってしまいますよね。
というわけで、自分で現地の旅行会社に直接申し込みすることをオススメします。現地価格で、倫理観も内容も自分にあったツアーに参加することができます。
私はグループツアーに参加しましたが、個人で現地ガイドを雇ったり、お決まりのインカ道をはずれたジャングルに案内してもらったりすることもできます。
1点気をつけておかなくてはならないのは、日程です。
人気のあるツアー会社は、たいてい数ヶ月から半年先まで予約が入ってしまっています。
そのため、日程の自由がきかない方は、半年以上前に予約することをオススメします。
いったん申し込んでしまうと、日程の変更はきかないので多少勇気はいりますが、決めたらなにがなんでもペルーまで飛びましょう!
ツアー会社の選び方
私も申し込み前にはGoogleで重々にリサーチしたわけですが(日本語コンテンツはほぼ皆無だったので英語サイトです)、オペレーター選びに意識の高いサイトは、たいてい以下のような点を挙げています。
- 3泊4日で500米ドル以下のツアーには参加しないこと
私が参加したのはグループツアーで675米ドル(学生635米ドル)。3泊4日、テントと食事、ガイド2人、コック+ポーター十数名付き、入域料・クスコまでの往復料金込みでこの値段。日本の山岳ツアーの感覚でいくと、どんだけ安いんですか!という感じですが、これが相場です。逆に500ドルを下るようなサービスだと、ポーターへの支払いが不当である可能性が高いです。 - 食事が豪華・水が安全
朝、昼、おやつに夕食、と全ての食事をコックが現地で手作りします。また後日書こうと思いますが、私の参加したツアーの食事はご馳走の域を超越して、あれは魔術だったとしか言いようがないほど。これだけで満足度200%です。水はもっと重要で、1日に数回、煮沸消毒した水も配給してくれます。これにあたると悲惨なトレッキング体験になってしまうので、信用あるツアーオペレーターを選ぶ必要があります。 - スリーピングマットやトレッキングポールなどの貸し出しがある
基本的には装備は日本で準備していくことをオススメします。(装備の準備編も後日書きます。)が、いい会社は質のいいトレッキングポールなどを自前で持っていて、安く貸し出しています。 - 個人荷物の運搬用にポーターを雇える
食料やテントはポーターが運んでくれますが、4日分の衣類やスリーピングバッグ、マットレスなどは基本的に自分で責任をもつことになります。高山を4日間歩き続けるわけで、日中使わないものはポーターに運んでもらってデイバッグだけで行動できれば確かに安心です。私は雇いませんでしたが、だいたい7kgを90ドルぐらいの追加料金で運んでもらえます。ポーターにとってもよい稼ぎになるとか。また、テントは基本的に2人で1張りですが、追加料金で1人使用も可能だったりします。
その他気をつけること
- 毎年2月はインカ道メンテナンスで閉鎖のためツアーはありません
- 日程をくむ時は、トレッキング開始日の2〜3日前にクスコ入りできるようにしましょう。クスコでも標高3,400メートル。高山に体をならしておかなければ歩き続けることは難しくなります。私は4日前にクスコ入りしましたが、高山病とたたかいながらも(奮闘記は後日書きますが)デイツアーや乗馬で飽きることはありませんでしたよ。
- 申し込み時にデポジット(料金の半分程度)を入金する必要があります。これは人員や入域許可証を確保するためです。
- マチュピチュ遺跡の入場料は料金に含まれていますが、遺跡に隣接するマチュピチュ山やワイナピチュ山への入山を希望する場合は別料金になります。これも1日の人数制限があるので、ツアー会社を通して事前に許可証を得ておく必要があります。
- ポーターとシェフへのチップは必須(参加者一人100ドルずつくらい出し合う感じです。うちのグループは見通しが甘い人が多くて、手前の出費がかさみましたがシクシク)
次回は、私の経験からリャマ・パス (Llama Path) という超オススメの現地ツアー会社をご紹介します。
申し込みも支払いもWEB上でできて簡単です。
他の選択肢もみてみたい方は、Inkatrailperu.com を参考にしてみてください。とても良いサイトです。
>マチュピチュへインカトレイル3泊4日のたび 現地ツアーに直接申し込む方法②
マチュピチュへインカトレイルのたび記録
空中都市マチュピチュへ、インカの道をトレッキングしてきたよ①
空中都市マチュピチュへ、インカの道をトレッキングしてきたよ②
空中都市マチュピチュへ、インカの道をトレッキングしてきたよ③
空中都市マチュピチュへ、インカの道をトレッキングしてきたよ④
申し込みのしかた
現地ツアーに直接申し込む方法①
現地のツアー・オペレーターの選び方について
現地ツアーに直接申し込む方法②
やまびとの参加したリャマ・パス(Llyama Path)というオペレーターのレビュー
現地ツアーに直接申し込む方法③
日程の問い合わせとツアーへの申し込み方
準備をしよう
旅程の組み方
インカトレイルをくみあわせた日程の組み方
準備をしよう
インカトレイルに持って行くトレッキング用品のそろえ方
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